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大和ハウスグループと地域住民に対してLINEを活用した買い物代行の実証実験を支援

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▲左より、大和ライフネクスト(株) 新規事業推進室 兼 暮らすプラス事業部 暮らすプラスデザイン部 ゼネラルマネージャー 佐久間様、暮らすプラス事業部 プレシャスライフデザイン部 部長 南様/(株)オースタンス ビジネスプロデュースユニット マネージャー 加藤・シニアDX推進事業部 ソリューションユニット 小島

大和ハウスグループのマンション・ビル管理を展開する大和ライフネクスト様。
事業の一環として、タウンマネジメント、地域住民との関係づくりも行っています。
これまでは、チラシやDM、リアルイベントなどで住民との接点を持ってきましたが、デジタルを用いて地域住民との関係づくりも検討されていました。
この度、国内最大級のシニア向けコミュニティサイト「趣味人倶楽部」(会員36万人)のプラットフォームと知見を活かし、シニア向け調査、コミュニティプロデュース、シニア向けUIUX設計/開発を行っているオースタンスと共同で実証実験を行い、LINEを活用した顧客接点の構築を目指しました。
取り組みの背景や、実証実験を通してのご感想などを、大和ライフネクスト(株) 南様、佐久間様に伺いました。

実施の背景|地域に根ざしたシニアDX支援の推進

大和ハウスグループは、1970年台に開発した郊外型住宅「ネオポリス」の再耕を目的に、2015年頃から「上郷ネオポリス」の地元住民と関係づくりを行っています。街や住民の高齢化が進む中で、住民とのタッチポイントを探るため、いくつかの施策を行っていましたが、デジタルを活用した解決手段を探されていました。街としては「移動」「買い物」「医療」が主な課題として上がり、その中でも買い物に焦点を当て、LINEを用いて実証実験を実施しました。

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**佐久間様(大和ライフネクスト)
**「大和ハウスが40年ほど前に分譲した戸建てのお住まいの方のライフスタイルも高齢者化している事に対して、しっかりと接点を持っていきたいということでプロジェクトが始まりました。中長期での街づくりを目指した取り組みですね。そこでまずは、上郷ネオポリスというコミュニティをしっかりと作ろうと思いまして。まずはCtoCのようなマッチングの仕組みと掛け合わせて、町同士の人が助け合う仕組みの中を支援したいということで、買い物という課題に対して、LINEというデジタルな手法を使って解決できないか、という話になりました。」

取り組み内容|LINEを活用した買い物代行支援

LINEを活用した顧客接点の獲得に向けて、住民のニーズの把握とLINEの使い勝手を検証するため、上郷ネオポリスの課題の1つである「買い物」にフォーカスし、LINEで注文できる買い物代行サービスを約一カ月実施しました。同時に、合計5回LINEでのコンテンツ配信も実施。参加者は住民内から協力者11名を集め、検証を行いました。男女含め40代から70代まで幅広い世代に協力いただき、年代における利用可能性も検証いたしました。

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▲実証実験で活用した住民説明会用マニュアル

オースタンスの支援内容としては、今後の事業展開を見据えた実証実験の目的整理や検証設計を担当しました。具体的には、実証実験の設計や運営サポート、LINEツールを提供しているパートナー企業の発掘や連携、住民説明会用の実証実験マニュアルの作成、実証実験の結果や分析整理、次回検証の進め方の提案など事業化に向けて幅広いサポートをさせていただきました。

結果・改善提案|シニアのジョブを捉えた検証設計の重要性

地域住民との接点をデジタルで構築していきたいという思いから始まった今回の実証実験。
被験者の中でのLINE利用率は100%で、LINEを通じた買い物代行サービスについては、約8割が「簡単だった」「やや簡単だった」と回答する結果となりました。
また、参加者11名中8割がサービスを利用し、平均利用頻度は9.8回、合計利用回数89回、買い物金額は3万円弱という結果も明らかとなりました。50%の住民が満足傾向にあり、「今後年齢を重ねて、外に出られない状態になったら便利そう」という感想が目立ちました。

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一方で、45歳前後の方でもLINEを活用して買い物を注文することが難しいというケースもありました。LINEを活用した接点の創出という点においては問題なく実施できたものの、似た様な行動を日頃からLINEで行っていない場合は、年齢に関わらず、サポートが必要だということが明らかになりました。

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南様(大和ライフネクスト) 社内ではCtoCのような、同じ地域の人が助け合う仕組み、コミュニティをまずは作りたいという話がありました。私が買い物代行に同行した際、近所のご高齢の男性の方が女性の方のお家に防犯カメラを取り付けていたんですね。こういった住民同士の繋がりは改めて重要だと思いました。やっぱりまずは住民同士をきちんと繋げる。そして繋げた先にある防犯や防災などの町としての力をつける、といったことを今後支援していきたいと思いました。_

佐久間様(大和ライフネクスト) LINEはやっぱり皆さん使えるので、LINEを入口にすることは有効だと思いました。ただ、デジタルを使えるという話とデジタルを継続するというのは別の話なので。そこはすごく難しかったです。なので、住民の状況を踏まえた上で、当社が元々強みとしているリアルでの接点と、これからのデジタルでの接点をうまく使い分ける必要があると感じました。_

まとめ|シニアを一括りにしないサービス設計が必要

今の日本社会においては、2人に1人が高齢者であり、お客様の多くが高齢化している時代です。
シニアのお客様との接点を持つ際、これまではチラシやDM、リアルイベントなどがメインでしたが、それだけでは限界を感じている方が多く、デジタルを活用した接点を作れないかというご相談が近年増えてきています。
今回の実証実験のように、シニア層に向けたデジタルでの接点を創出するには、シニアのお客様の状況を捉え、その状況に合わせた検証設計を実施することが重要です。また、シニア一人ひとりの状況や、創出したい価値に合わせて、LINEやデジタルコミュニティづくり、CRMサービスなどを使い分けることも必要となります。
オースタンスでは、自社事業である趣味人倶楽部をはじめ、数々のシニア層向けデジタルプロダクトの調査・改善を実施しております。そのため、顧客との接点をITの力で構築したいというニーズに対して、LINEやCRM構築など、幅広いソリューションでサポートすることが可能です。お客様との接点の構築において課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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