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公開日: 2023.06.27

更新日: 2024.07.26

コロナ5類引き下げ後のシニアの脱マスク・お出かけ事情調査レポート

調査の背景

2023年3月13日から、新型コロナウイルス感染対策としてのマスク着用のルールが変わり、着用は個人の判断に委ねることが基本になった。また、5月8日からは新型コロナウイルスが「5類感染症」へ引き下げられ、コロナ禍以前の生活に戻りつつある。

その中で、新型コロナに感染した場合に重症化するリスクが他世代に比べて高いシニア層は、ノーマスク解禁、5類引き下げをどう考えているのか。
今回シニアDXラボは、趣味人倶楽部の会員1384人にアンケートを実施し、シニアのお出かけ事情がどのように変化しているのか、トレンドを調査した。

調査結果-サマリ

  • マスク着用の理由は「マスクをすると感染のリスクが下がると感じているから」が56.3%と過半数に。「周りの人が着用しているから」は8.4%と周囲を気にした着用はわずか。
  • 日常生活で気をつけていることについて、21年の調査と比較して「不要不急の外出を避ける」は30ポイント以上減小。自粛行動を緩和している人が多数に上る結果に。
  • 新型コロナウイルスが広がる前と比べて、孤独を感じている人は10ポイント減少。「孤独感をやわらげる助けになっていると思うこと」の問いに対しては「対面での会話」の回答が2年前と比較して増大。
  • コロナ5類移行に賛成する割合は44.9%
  • 「今後、全国旅行支援を利用して旅行などの外出をしたいと思いますか」の問いには7割がしたいと回答。

調査結果

マスク着用について

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新型コロナ対策のマスクの着用について、3月13日から個人の判断に委ねるという政府の方針を受け、今後のマスク着用について、「マスクに対して今後の方向性をお答えください」と質問。

最も多かった回答は「基本的に着用するが、場合によっては着用しない」(39.9%)。「マスクは引き続き必ず着用する」(25.5%)の回答と合わせると着マスク派は65.4%となり、3人に2人が基本的にマスク着用継続の意向を示している。

「基本的に着用しないが、場合によっては着用する」(28.3%)、「マスクは着用しない」(5.8%)と脱マスク派は少数に留まる結果となった。

日常生活で気をつけていることについて alt

脱マスクには慎重なシニアだが、外出自粛に関しては明確な緩和傾向が確認された。

新型コロナウイルスの状況を受けて、「日常生活で気をつけていること」という問いに対して、

2021年の同調査と比較すると、「複数人での外食・宴会を控える」が74.6%から45.8%へ28ポイント減少。「不要不急の外出を避ける」が75.4%から41.5%へ33.9ポイント減少。「3密を満たす場所を避ける」が72.7%から43.2%へ29.5ポイント減少。「同居でない家族や友人、知人と対面で会うことを控える」が46.4%から18.0%へ約半減。「大きな駅やショッピングモールなど人が多く集まる場所に行くことを控える」が58.7%から30.9%へ27.8ポイント減少するなど、外出に対しての自粛は緩和している。

孤独感について

前述で、外出に対しての自粛が緩和しているという結果が分かったが、孤独に関しても同様の結果となった。

新型コロナウイルスが広がる前と比べて、孤独を感じていますか」との問いに、「そう思う」「ややそう思う」と回答した人は5.3%(21年調査時)から35.3%と10ポイント減少。

また、「孤独感をやわらげる助けになっていると思うこと」との問いに対しては、21年調査時より「対面での会話」が大幅に増える結果となった。

飲食店へ友人や知人と出かけた人も21年調査時より大幅に増えた結果も踏まえると、中高年の中でも対面での交流が増えており、それが孤独感を和らげる要因となっているようだ。

altコロナ5類移行に賛成する割合は44.9%

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新型コロナウイルスが「5類感染症」へ移行することに対して、シニアの44.9%が賛成していることがわかった。

「賛成」 回答には、自粛生活への辟易の声や経済循環を考慮する意見が目立った。

  • 社会生活を回さないといけないと思うので(60代:女性)
  • ワクチンだけではなく、薬も開発されたこともあり、恐れなくても良いと考えるから。(70代:女性)
  • 今は制約が多すぎるから(60代:男性)

一方で、 「反対」 回答には、やはり意識低下による再流行への懸念の声が多く集まる結果に。

  • 感染が落ち着いたとはいえないと思うから。(70代:男性)
  • 再流行などまだまだ油断出来ないと思います。(50代:女性)
  • 数の発表も無くなると皆の危機感が減りそう。(60代:男性)

■経済は動かしていきたいが、感染に対してはまだ不安が残るというリアルな声

「新型コロナウイルスが5類感染症へ移行することに対してはどう思いますか?」という質問に対して **「どちらともいえない」
**という回答者に、その理由について質問したところ、2類相当からの急激な引き下げに対する不安の声が目立った。

  • 現段階では適当だと思いますがコロナウイルスの変異がどのようになっていくかにもよると思います。以前のように毒性の強いものに変異すればまた考える必要があるのではないか。(70代:女性)
  • いつまでも2類のままではないと思うが、5類にするのが今かわからない(60代:男性)
  • コロナが収束したわけではないが、いつまでも同じスタンスでいると経済活動などにも影響する。ある程度の活動をしつつ、感染が広がり重症化等の懸念が出てきた場合は、行動の制限やマスク着用の日常化をまた進めてゆけば良いと思う。(50代:男性)

今後の感染を懸念視しつつも、このまま対策を進めることに対しての限界を感じているシニアも多いようだ。

■5類引き下げへの懸念点は、「医療費の自己負担」「海外からの旅行客に対する検疫の廃止」が上位にランクイン

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5類引き下げへの不安や懸念点については、医療費の自己負担が最も多い52.7%。次いで海外からの旅行客に対する検疫の廃止、いわゆる水際対策がなくなることに対する不安が46.0%という結果になった。

コロナ5類移行について賛成と回答した70代男性は、政府や社会、医療機関に対しての要望として

「海外からの入国の際は免疫検査はきっちりやって欲しい。 ワクチンの無料化は推進してほしい ワクチン接種は任意で構わないと考えています。」と回答。

外出や旅行に対して前向きな意見が多いものの、感染対策については引き続き行なってほしいとの声が多い結果となっている。

まとめ

シニア層は脱マスクに慎重であったり、感染対策の必要性を感じつつも、新型コロナ以前のアクティブな活動に戻りつつあることがわかった。

シニアDXラボでは、今後もシニアのDX化を推進するためにシニア向けSNSである「趣味人倶楽部」(しゅみーとくらぶ)を通じて蓄積した、マーケティングデータやノウハウを発信していく。

■調査概要
新型コロナウイルス「5類感染症」移行についての調査
調査方法:Webアンケート
調査対象:「趣味人倶楽部」会員
(50代以下5.7%、60代37.6%、70代49.4%)男性69.1%、女性30.9%
有効回答数:1384人
調査日:2023年4月21日~4月25日

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