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趣味人倶楽部でなぜオピニオンリーダーが生まれるのか 〜コミュニティ編〜

2024.07.08

シニア層をターゲットとしたサービスの成功には、オピニオンリーダーの存在が重要です。趣味人倶楽部では、コミュニティリーダーとして活躍するオピニオンリーダーが多数生まれています。本記事では、その事例とノウハウを他企業のマーケティングや事業展開にどのように活用できるかを考察します。

なぜオピニオンリーダーなのか?

オピニオンリーダーは、コミュニティの活性化と持続的な成長において重要な役割を果たします。 特に、子育てや仕事がひと段落してある程度時間に余裕があったり、目減りする貯蓄や既存の売りつける魂胆が強い広告手段に辟易するシニア世帯において、オピニオンリーダーは強い可能性を秘めています。

オピニオンリーダーの活躍事例

マーケティングや事業展開において、オピニオンリーダーを活用することで、以下のメリットが得られます。 alt

費用対効果の高いマーケティング

オピニオンリーダーはコミュニティ内で高い信頼を得ており、その意見や推薦は他のメンバーに大きな影響を与えます。 オピニオンリーダーが定期的に健康食品に関する情報やレシピをコミュニティで紹介することで、健康食品の認知度が高まり、定期購入者が増加します。

コミュニティの活性化

オピニオンリーダーが中心となることで、コミュニティ内の活動が活発になり、新規メンバーの参加を促進します。 旅行コミュニティでオピニオンリーダーがイベントを企画・運営することで、多くのメンバーが参加し、交流が深まります。

運営費の削減

エンゲージメントの高まったオピニオンリーダーが、ユーザーの立場から一部運営の担い手となり、CtoCで成り立つサービスが実現します。 無人のフィットネス等の施設で、オピニオンリーダーがサービスを利用と同時に、無人では行き届かない運営側のタスクの一部を肩代わりしてくれます。

それでは、どのようにしてコミュニティを担うオピニオンリーダーが生まれてくるのでしょうか。今回は、株式会社オースタンスが運営する趣味人倶楽部の事例を元に、シニア世代のオピニオンリーダーが生まれるプロセスを紐解いていきたいと思います。

CtoCで成り立つ趣味人倶楽部の事例

趣味人倶楽部とは?

趣味人倶楽部は、会員数39万人月間3,000万PVを誇る国内最大級の中高年・シニア向けコミュニティサービスです。 50~70代のおとな世代をメインユーザーとした趣味で繋がる匿名制のコミュニティサービスで、コミュニティ・イベント・日記などでオンライン・オフラインを問わず活発に交流が生まれていますalt alt 日記投稿は毎月35,000件、イベントは年間100,000人を超えるユーザーが参加しています。さらにそれを運営側が干渉する形式ではなく、シニアが自主的に運営を行うCtoC形式で完結されていることが特徴です。なぜ、こういった運営が成り立つのか、本記事ではデータを元に解説していきます。

趣味人倶楽部のコミュニティ

趣味人倶楽部には、どのカテゴリのコミュニティが人気なのか、どのカテゴリの参加人数が多いのか。どのカテゴリが長く続くコミュニティになるのか、10年以上に渡る運営の中で、様々なデータが蓄積されています。

趣味人倶楽部に参加したシニアは、まず、ご自身の趣味嗜好にあったコミュニティに参加します。以下は、現存する趣味人倶楽部のコミュニティのカテゴリと参加人数の一覧です。 alt

コミュニティの人気カテゴリでは「アクティブシニア」に象徴されるように、「スポーツ・アウトドア・レジャー」「エンタメ・ホビー」系などが上位を占めます。

逆に、コミュニティの継続率(コミュニティ立ち上げ〜現在まで)でいうと、「美容・フィットネス」・「不動産・資産運用」・「語学・国際交流・社会貢献」といった中長期で続いていく習慣や資産運用や活動のコミュニティ継続率が高い状況です。 alt 人気のカテゴリと、コミュニティの継続率が必ずしも一致しないことが見て取れます。業態・サービス毎に、匿名コミュニティの特性をもとに、自社サービスにどう活用していくかを考えていくことが重要になります。

趣味人倶楽部のコミュニティリーダーの実態

では、趣味人倶楽部のコミュニティの主催者は、どのような方々なのでしょうか alt 主催者の年齢層でいくと、50-64歳がボリュームゾーンになっています。 次に、1人あたりのコミュニティ運営数は、2つ以上のコミュニティ立ち上げをしている方が全体の33.66%存在し、コミュニティ全体における占有率でいうと64.38%と過半数を超えています。さらに、現在も続くコミュニティを10以上運営しているコミュニティリーダーの数は100人を超えます。1つのコミュニティ運営でも労力がかかる中で、コミュニティの立ち上げと運営に慣れていらっしゃる方々が精力的に活動されていることは、アクティブシニア世代の皆さんの大きな魅力の一つです。

アクティブシニアはいつコミュニティリーダーになるのか

ところで、アクティブシニアはいつコミュニティリーダーになるのでしょうか。 「元々そういった素養があったのでは?」とよく他企業さまやユーザーの皆さんから質問をいただくのですが、実態はそうではありません。データで見ると、ユーザーが趣味人倶楽部に登録してから、様々な行動を経由した上でコミュニティ運営に至る姿が見て取れます。 それでは、どのような顧客体験がアクティブシニアにコミュニティ運営を思い立たせ、チャレンジするまでに至らせるのでしょうか。 alt 実は、97%の方が、コミュニティ運営までに趣味人倶楽部運営チームが設定したブリッジとなる行動KPIいずれかでアクションを行った上でコミュニティを開設されています。 誰しもが最初からリーダーシップを発揮できるわけではないので、ステップバイステップで徐々にイメージや自信をつけていただくことが大切なことが見て取れます。シニアのオピニオンリーダーも、通常のユーザーコミュニケーションと同じく、自社サービスならではの行動KPIを設定し、アクションを促すことによりエンゲージメントを高めていくことが重要だと言えます。

コミュニティリーダーになるまでの態度変容

趣味人倶楽部がいかにこういった態度変容を生み出しているのかを、趣味人倶楽部が設定している行動KPIから読み解いていきたいと思います。

行動KPI

alt 例えば、趣味人倶楽部では新しい参加メンバーが投稿した日記について、当初一人もフォロワーがいない参加者も含めて79.06%という高い確率で誰かしらのコメントがつく(リアクションがもらえる)という体験が実現できています。

SNSをはじめたてにアクティブシニアにとって、それは大きな励みとなり、それがキッカケでコミュニティに参加したり、コメントしてくれた人との交流が始まったり、自分自身が今度は誰かにコメントしてあげたりと「返報性の原理」に則って、CtoCの温かい繋がりが生まれていくことが実現できています。

行動KPIを促進するための体験設計例

最近でも趣味人倶楽部では、「ユーザーのアクティブ率は登録初日に決まる」という仮説の元に分析して見えてきた「日記を投稿することでその後の継続率に何倍も違いが出ること」に着目し、登録直後のオンボーディング体験の更新を行いました。 具体的には、日記の投稿を促す機能が実装されています。結果として、日記を書く人が15倍、登録から20日後の継続率が1.5倍と大きな成果につながり、その後のコミュニティ運営まで繋げることが実現できています。 このように、行動分析やデプスインタビューをもとに体験設計を行い改善活動を繰り返すことでコミュニティが活性化していきます。 alt

まとめ

  1. デジタルのオピニオンリーダーは、最初から素養がある方ばかりではない。
  2. オピニオンリーダーに至るまでの行動KPIを設定し、アクションいただきやすい体験設計が重要。
  3. 趣味人倶楽部の場合、それは利用イメージを沸かせるレコメンドと、一歩踏み出すためのオンボーディング設計と、踏み出して良かったと思う称賛・コメントが生まれる仕組みの3つ。
  4. アクティブシニアの特性を活かした体験設計で、エンゲージメントの高いシニアコミュニティをつくっていく。

趣味人倶楽部の運営で培ったノウハウを、各社さまマーケティングや事業運営で活用いただくことで、一人でも多くのシニアがCtoCの関係性の中で、イキイキとやりがいを持って「歳を重ねて、楽しみがある人生に」を体感いただければ幸いです。

シニア・中高年世代への顧客体験設計ならオースタンス

以上のように、趣味人倶楽部のナレッジ・アセットを活用し、弊社は、シニア中高年向けを対象としたサービス開発支援をB2Bソリューションとして提供しています。

「どうしたら使い始めてもらえるか、使い続けてもらえるか。」を顧客に寄り添ったUI/UX設計で企業様と一緒に検討し最適化いたします。

是非、シニアのオピニオンリーダーを活用したマーケティング戦略およびサービス設計や、UI/UXの観点からもグロース戦略を検討したい方は、お気軽にご相談ください。

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