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左から 株式会社オースタンス ソリューション事業部 デリバリーユニット 中村憧人 株式会社LIXIL LWTJ 水栓事業部 水栓商品部 神部 景祐様 株式会社LIXIL Design&Brand J BMS プロダクトマーケティング部 松下 千紘様 株式会社オースタンス ソリューション事業部 ビジネスプロデュースユニット 宮下七海 ※当時所属 

公開日: 2026.07.02

更新日: 2026.07.02

(株)LIXILへ顧客理解を起点にシャワーヘッドの男性市場への訴求開発を定性調査で検証。

実施背景|中高価格帯シャワーヘッドにおける”身だしなみ”受容性の調査

水まわり設備、住宅およびビル用内装など、業界随一の豊富な商品を展開し、より快適な住まいと暮らしを実現するソリューションを提供されているLIXIL。その中で多機能シャワーヘッド「エコアクアシャワーSPA」の男性顧客の獲得を強化するために1年かけたテストマーケティングを行うことになった。 alt

神部様(LIXIL様):当時、多機能シャワーヘッドの新たなターゲットとして、男性顧客の獲得を強化する方針を社内で検討していました。ただ、美容という言葉の定義って、人によって結構曖昧で、社内でもイメージするものが異なる状況でした。そのため私たちは「商品のどのような点を押し出していけばいいのか」について悩んでいました。 そんな中、多機能シャワーヘッドを中高年男性にとっての”身だしなみ”の一環として打ち出せば、ライトな美容として使っていただけないかなと考えたんです。 alt

オースタンスに依頼した背景

神部様(LIXIL様):趣味人倶楽部さんは会員との距離が近くて、インタビューが得意だと聞いて、ご相談したのがきっかけです。 もともとマーケティング支援でのお付き合いがあり、顧客調査にも対応できることをご存知だったことから今回のご依頼に繋がりました。 当初、男性向けマーケティングに向けた定量アンケートを想定していたが、オースタンスより、まず定性調査で顧客の実態を深く把握してからの方が施策の精度が上がると提案。 定性を組み合わせたアプローチで調査を実施することになった。 alt

取り組み内容|定性調査による仮説検証とターゲットの受容性検証

このプロジェクトでは、定性調査を実施しました。被験者は40〜60代の男性を対象に、 ①シャワーヘッド未購入者(身だしなみケア意識の高い方) ②2万円以上のシャワーヘッド購入経験者 の各4名ずつ、設定しインタビューを実施しました。 購入者と未購入者の両方へインタビューし差分を分析することによって、よりシャープなインプットが取得できる構造を設計し、不確実性の単一目的での検証にとどまらず、どちらの結果が出ても次のマーケティング施策へのインプットが取得できる構造を設計することで、不確実性の高い市場に対して確実性の高い知見を導き出すことを目指しました。 alt alt 神部様(LIXIL様):今回、中村さんには本当にすごいパワーをかけていただいたなと感じています。実は初めてご一緒させていただく取り組みだったのですが、出てくる情報量や企画の作り込みの深さが、まず桁違いだったんです。 毎回持ってきていただくスライドの量がすごくて、普通のホッチキスでは留まらないくらいのボリュームで(笑)。それだけの量をただ出すだけでなく、大事なポイントや見るべき視点を、しっかりとフレームワークに沿って整理してくださっていました。 私はもちろん、私の後ろにいる多くの関係メンバーが読んでも、すぐに内容を深く理解できる。それは、中村さんが事前の設問設計から『誰がどう理解すべきか』を緻密に考え抜いてくださっていたからこそだと思います。オンラインで同席させていただいたインタビューでも、対象者の方にぐっと一歩踏み込んで聞いてくださる姿勢が素晴らしく、それが今回の質の高いアウトプットに繋がったんだと確信しています。

結果・改善提案|中高年男性の「身だしなみ」に対する独自インサイトと課題の特定

調査を通じて、ターゲットとなる層には従来とは異なる訴求アプローチが必要であるという示唆が得られました。 まず、定性調査の結果、対象ターゲットの身だしなみ意識が「見た目をより良くしたい」というプラスの追求ではなく、「指摘されない・コンプレックスを意識せずに過ごせる」というマイナスの解消にあることが明らかになりました。 また、既存のケアアイテム(スキンケア・頭皮臭ケア・体臭ケア・薄毛ケアに該当する消費財)を「対症療法」、今回の製品(多機能シャワーヘッド)は「根本療法」として捉えられる認知構造が確認され、ターゲットが製品に至るまでの心理的プロセスを整理することができました。 さらにターゲット群を、「清潔感維持に対する行動特性」と「既存ケアへの満足度」の2軸で分け、製品訴求が届きやすい優先ターゲット群を特定。それぞれのターゲットに応じた訴求の方向性と、コミュニケーション上の課題を明らかにしました。

神部様(LIXIL様):今回のプロジェクトで一番良かったのは、調査結果をもとに『次の一手』の方向性を非常に具体的に示していただけたことです。昨年同時期と比べて成果が向上したことはもちろんですが、わかったことをどう施策に生かすかが明確だったので、迷わず次のステップへ繋げることができました。 中村(オースタンス):この施策で印象的だったのが、LP(ランディングページ)の改善方針を具体化する前の段階で、LIXIL様から「もう広告バナー改善を始めて、成果が良くなりました!」という報告を受けたことです。私たちの提案がしっかりと実行に移され、結果につながっていることを実感でき、とても嬉しく感じました。思わずメンバーにも共有し、チーム全体で喜びを分かち合ったのをよく覚えています。 神部様(LIXIL様):また、今回の調査を通じて、シャワーヘッド市場における『男性層』というブルーオーシャンの存在や、ターゲットが求めている潜在ニーズも浮き彫りになりました。これまで社内で抽象的にしか会話できていなかった戦略が、しっかりと具体化されたこと。この確かな指針が得られたことが、何よりの大きな成果だと感じています。 alt

今後の展望|調査によるインサイトに基づく、新製品のマーケティング戦略の挑戦

神部様(LIXIL様):今回の調査で最大の収穫だったのは、ターゲットに対して『何を言えば刺さるのか』という具体的な裏付け(エビデンス)が得られたことです。これまでは社内でも抽象的な議論になりがちだった戦略が、調査によって明確な指針へと変わりました。 今後は、特定したターゲット層ごとに最適化した広告コピーやクリエイティブを複数パターン用意し、どれが最も響くかを実戦で検証していくフェーズに入ります。あわせて、Webサイトも新製品に合わせて制作し、常にPDCAを回しながらコンバージョン率を高めるページへと磨き上げていく計画です。 シャワーヘッドの需要が高まる夏場や冬場のタイミングには、しっかりと広告予算を投入して勝負をかけたいと考えています。今回の調査で導き出した『身だしなみとしての毛穴ケア』という新しい切り口を武器に、これまで はリーチできていなかった層に対しても、着実にシェアを広げていく。そんな新しい市場への挑戦を、自信を持って進めていけると感じています。

オースタンスでは、シニア世代の心理・行動インサイトを起点に、定性調査や定量調査を組み合わせた顧客理解支援を提供しています。「データはあるが次の一手が見えない」「新市場への訴求軸を探している」といったマーケティング課題に対して、調査設計から施策への落とし込みまで一貫してご支援します。シニア向けマーケティングにお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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