導入事例

2023.11.13

レディースアートネイチャー×趣味人倶楽部|「メイク」のオンラインイベントで女性用ウィッグへの好感認知を最大化

▲中央より、(株)アートネイチャー レディース企画部 馬渕様 中央右 平野様/中央左(株)
オースタンス 経営企画部 戦略広報チーム 宮下

毛髪のプロフェッショナルとして、最高品質のオーダーメイドウィッグをはじめ、増毛商品、育毛サービス、理・美容サービスなど、幅広い商品・サービスを提供するアートネイチャー様。
この度、レディースアートネイチャー 女性用ウィッグのプロモーション施策として、オンラインイベントをご提案・実施させていただきました。

多数企業のシニア世代向けプロモーションをご支援するオースタンスとして、中高年・シニア女性の心理や、ウィッグの商材特性を踏まえた施策設計に注力した取り組みとなっております。
実施の背景や、施策を通してのご感想などを、アートネイチャー様に伺いました。

実施の背景|好感認知層のウィッグ体験意欲を引き出す施策を

長年に渡り、女性用ウィッグ業界を牽引するアートネイチャー様。
近年、森山良子さん・清水ミチコさんという親しみやすいキャラクターのお二人をプロモーションに起用。お二人がCMで声を揃える、「持ってる?マイウィッグ」や「サッとのせてキュッキュ」といった耳に残るフレーズと、華やかで手軽なウィッグの映像により、多くの女性にとって、ウィッグは、“お悩み解決アイテム”から、“身近な髪のおしゃれアイテム”に変容してきました。

象徴的なプロモーション活動を通して、ウィッグに対して好感的な認知を持つ女性はますます増加しています。一方で、興味はあるもののアクションに至らない層や、資料請求に留まる層など、あと一歩、ご来店・ウィッグ体験に至らない層も拡大していました。

このような、いわゆる「好感認知層(未顧客だが好感的にブランドを認知している層)」に対し、ウィッグに対する体験意欲を引き出すような施策を見出すことを、この度の実施目的としてご提案をさせていただきました。

馬渕様 ((株)アートネイチャー)
弊社のメインは反響営業となっています。いわゆるフリーダイヤルやウェブの問い合わせをいただき、その後、実際にお客様とお会いしてご相談や試着をしていただく。そうして最終的にご購入いただくというような流れです。世の中にはウィッグに興味を持ってくださる方がたくさんいらっしゃると思うんです。というのも、10年前まで、ウィッグは薄毛を隠すため、白髪を隠すためのツールという位置付けでした。しかし、この10年間で、お悩み解決のためのツールではなく、自分が元気に、楽しく生活するためのおしゃれツールの1つとして、利用いただくというような声が増えてきていると感じています。

しかし、実際の店舗はどんな作りなのか、来店するとどんなことができるのかなど、商品理解や来店後の想像がつかないという方が多くいらっしゃいました。そのため、なかなか店舗予約まで繋がらないということが起きていました。

そのため、単なる認知拡大のための施策ではなく、お客様がウィッグへの理解を深められる、ウィッグを体験したいという気持ちが高まるようなイベントを実施したいと思いました。

取り組み内容|あえて“ウィッグを前面に出さない”オン ラインイベント設計

CMをはじめとするマスマーケティングや、各種デジタル広告を幅広く展開するアートネイチャー様。
これまでとは異なるコミュニケーションで、ウィッグへの関心を強めていただくため、オンラインイベント施策を実施。
参加者募集にあたっては、趣味人倶楽部での広告配信の他、LINE広告、アートネイチャー様のお客様に向けた告知などを実施し、多面的に集客を行いました。

実施したオンラインイベントのメインテーマは「メイク」。
オースタンスより、実績豊富なヘア&メイク講師と、趣味人倶楽部会員の女性お二人をアサインし、お顔形のタイプ別に、メイクとウィッグで華やかに変身いただく様子をお届けしました。

施策の検討にあたっては、アートネイチャー様との議論を重ね、入念に企画・設計をさせていただきました。
特にイベントテーマ・内容として、あえてウィッグではなく、「メイク」を中心に据えた設計としていることには、次の3つの理由があります。

❶好感認知層の接点獲得
この度の施策を通してアプローチする「好感認知層」は、アートネイチャー様のウィッグに対して好感的な印象は持っているものの、ニーズは潜在的な層となります。
一方、“ウィッグ”をメインテーマとした場合、当然集客対象はウィッグに対して顕在的なニーズがある層となり、集客数の難易度も高くなることが予想されました。

よって、「好感認知層」にとって関心度が高く、ウィッグと親和性の高いテーマ・企画を複数案検討。
多くの中高年・シニア女性の興味を集めることができる、「メイク」をメインテーマとすることで、集客の最大化を狙いました。

❷商業広告感の排除
中高年・シニア層は、「商業広告感」を敏感に察知します。
アートネイチャー様が“ウィッグ”をテーマとしたイベントを開催する場合、参加者に映る目的は、どうしても「ウィッグの販売」となってしまいます。
このように商業広告感を与えてしまうと、無意識に警戒心・バイアスが発生し、集客や興味喚起に悪影響が発生します。

本施策では、集客活動から一貫して、ウィッグを前面に訴求しないコミュニケーションを徹底。
イベント内においても、ウィッグをお見せするパートはごく短時間とすることで、商業広告感を感じさせない設計としました。

❸魅力的かつ自然な商品訴求
ウィッグがメインテーマではないことにより、「どのようにウィッグを魅せるか」が非常に重要になります。
今回のイベントでは、中高年・シニア女性における「お顔形別のお悩み解決」を主旨に、メイクを中心に据えながら、「髪のスタイルアップ」としてウィッグを自然にご紹介する企画設計に。

メイクの実演で華やかになられた趣味人倶楽部会員のお二人に、ヘアスタイルの仕上げとしてウィッグをご体験いただくことで、短時間でも魅力的に感じていただけるように演出いたしました。

実施結果|最高レベルの満足度で、数百名へのカタログ 送付・顧客リスト化に成功

イベント開催後の参加者アンケートにて、満足度98%以上と、オンラインイベントとしては最高レベルの評価をいただきました。
また、参加者特典プレゼントと併せるなどの工夫も相まって、数百名に対するカタログ送付、及び顧客リスト化に成功しました。

何より、ご参加いただいたお客様より、「ウィッグの印象が大きく変わった」、「近くのサロンで体験してみたい」といったお声を多数いただくことができ、ウィッグの体験意欲を引き出すという施策目的に対し、その効果を確認することができました。

馬渕様 ((株)アートネイチャー)
イベントはメイクを起点として、その中のかなり短時間でウィッグをお見せする形でした。この流れに関しては、同じような取り組みを今まで弊社で行ったことはなく、初めての試みです。結果的にカタログ請求が多数いただけたことは、正直驚きましたし、シニア層に関して知見のあるオースタンスさんに任せてよかったと感じましたね。
また、チャットで相互にコミュニケーションが取れた点も良かったですね。ウィッグに関する質問や感想が飛び交い、弊社が想定していた以上に盛り上がりました。ライブ感があり、相互的なコミュニケーションが発生したのもよかった点です。

まとめ|シニアのインサイトを捉えたサービス訴求のご提案

この度のアートネイチャー様とのお取り組みでは、オンラインイベント施策において、より多くの方を集客し、自然とウィッグに関心をお持ちいただける設計を追求いたしました。
アートネイチャー様が取り扱うウィッグなど、来店障壁が販促における課題となる商材・サービスにおいては、オンラインイベント施策は有効と言えます。

一方、比較的デジタルリテラシーが低い中高年・シニア層に対するオンライン施策・デジタルマーケティングは失敗例も多く、年代特有の心理理解や、商材特性に合わせた施策設計が必要となります。

オースタンスでは、シニア世代向けプロモーション支援を数多く実施しており、「シニア×デジタル」という領域において多面的な知見をご提供できると考えております。シニア世代向けのプロモーション施策に関しては、オンラインイベント以外にも、デジタル広告活用やUGCを活用するような施策まで、様々なご支援が可能です。ご関心をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。